『草燃える』はいいぞ。(おすすめ大河ドラマ紹介 第1回)いのっち
※今回は、とある大河ドラマ紹介文です。
ネタバレ注意!
こんにちは、いのっちです!
「世界史べーた(仮)」開設からはや半年近く経ちました。
少しずつ活動の幅も広がり、チャンネル登録者も増えて嬉しい限りです♪
今日は私が歴史好きになった理由の一つ「大河ドラマ」の御紹介をさせて頂きたいと思います。
といっても好きな作品は山ほどございますので、今回は現在放送中の『鎌倉殿の13人』と同じく、鎌倉幕府草創期を描いた作品『草燃える』(1979年[昭和54]放送、草生えるじゃないよ)を紹介します!
(リアルタイムで視聴していたわけではなく、総集編を観たことがあるだけですが💦)
『草燃える』は永井路子さんの小説や随筆が原作で、「源頼朝」と「北条政子」夫婦を主人公に「頼朝の挙兵」から「承久の乱」までを描いた作品です。
まさに『鎌倉殿の13人』と同じ時代ですね♪(主人公は違いますが)
おそらくこの作品を観たほとんどの方が最初に抱く印象は「口調の癖が凄い」でしょうね。
そう、この作品の登場人物(主に東国の人々)は時代劇口調ではなく、露骨に現代口調で話すんです。(「嫌だわ、お姉さま♪」「あらごめんなさい♪」みたいな感じ)
他にも権力者が女性を手籠めにする、男色、盗賊によるカニバズムなどの描写も好き苦手が分かれそうなところですね…💦
以上のことからも分かるように、この作品は明るいOPとは裏腹に「内容はくっそ重い」です。
まじで「くっそ重いです」。はっきり言えば「鬱大河」です。
一族・御家人同士が毎話のように殺し合います。
実朝(三代将軍)が、「源氏の血を引いてるだけで争いの渦に巻き込まれて抹殺される。」という理由で後継ぎを作るのを拒否するレベルです。
最後も、夫や子供や孫たちに先立たれた政子が「私にはもう誰もいないのね…」と涙を流しながら一人つぶやくシーンで終わるという「救いは無いんですか!(泣)」状態でした。
たぶん『13人』もそういう展開になるんでしょうね…(史実とはいえ)
だがそれがいい(ビターエンド好き)。(えー)
さて、先ほど紹介した通りこの作品の主人公は頼朝夫婦なのですが、個人的に一番注目して欲しい登場人物は「北条義時(13人の主人公、演:松平健さん)」と「伊東祐之(架空の人物、演:滝田栄さん)」です。
(松平さんは『13人』で平清盛を演じていらっしゃいましたね)
この二人は同じ伊豆出身の親友同士だったのですが、政子を頼朝とくっ付けたい宗時(政子や義時の兄)たちは、祐之の政子への恋心を利用して彼女を頼朝の下へ駆け落ちさせました。
辱めを受けた祐之は義時に絶交を宣言、源氏や北条への復讐を誓い、間もなく始まる源平合戦では平家側について宗時たちを討ち取ります。
父の時政曰く「嫌々戦に加わった」友人想いの好青年義時は親友と敵対することに心を痛めますが、祐之は盗賊に身を落としてでも復讐の為に生き延び、時には御家人や身内を利用してでも頼朝たちの命を狙いました。
しかし時が経つにつれ、両者の性格は徐々に変化していきます。
憎しみの炎を抱きながら戦い続けてきた祐之は、復讐を果たすことができないうちにこの世の無常を悟り、かつて仇として恨んでいた御家人たちの争いを憂慮するほど「穏やかな人物」になっています。
一方戦を嫌う純朴な青年だった義時は、血で血を洗う御家人たちの争いを目の当たりにしていくうちに、父から「涼しい顔をして人陥れる悪党(※誉め言葉です)」と評されるほど、平気でライバルを追い落とす「冷徹な権力者」になりました。
御家人同士の争いを咎める祐之に対して、「御家人たちが殺し合うのが鎌倉のあるべき姿」「源氏は所詮旗印に過ぎず、最も力ある坂東武者が鎌倉を治めるべき」「武士にとって力こそ正義」と涼しい顔で言い切る義時が個人的には一番印象的です。
落ちぶれるうちに悟りを開いていった祐之と、
登り詰めるうちに権力の亡者になった義時。
まさに「逆だったかもしれねぇ」二人がどのような運命を辿っていくのか。
個人的には、この作品最大の見所ですので、是非御自身の眼でお確かめください♪
さて、かなりの長文になりましたので、今回はここで筆を置きます。
大河ドラマには好きな作品がたくさんありますので、また機会があったら御紹介させてください!
それでは失礼致します。m( _ _ )m
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