『花神』はいいぞ。(おすすめ大河ドラマ紹介 第2回)いのっち

※今回は、とある大河ドラマ紹介文です。

ネタバレ注意!

 

こんにちは、いのっちです!

年末の忙しい時期にも関わらず、私のブログを読みに来てくださって本当にありがとうございます!

 

「世界史べーた(仮)」開設からもうすぐ1年が経ちます。
先日はVtuber様との出張コラボ生放送が実現するなど、活動の幅が益々広がってきて非常に嬉しい限りです♪

 

今日は私が歴史好きになった理由の一つ「大河ドラマ」の御紹介をさせて頂きたいと思います(季節感なし!)。

 

今回御紹介させて頂くのは、幕末の長州を描いた作品『花神』(1977年[昭和52]放送)を御紹介します!
(例によってリアルタイムで視聴していたわけではなく、総集編を観たことがあるだけですが💦)

 

本作は司馬遼太郎さんの小説『花神』を中心に、『世に住む日々』『十一番目の志士』『峠』などの小説を組み合わせた物語が原作になった作品です。

 

主人公は原作と同じく日本近代軍制の創始者である「大村益次郎(村田蔵六)(演:中村梅之助さん)」です。ただし、本作は長州藩を中心とする群像劇なので、「吉田松陰(演:篠田三郎さん)」「高杉晋作(演:中村雅俊さん)」など松下村塾周辺の人々についても大きく取り上げています。

 

ドラマの中でも、変革の時代は三種類の人間によって成されると紹介されていました(思想家:吉田松陰、戦略家:高杉晋作、技術者:村田蔵六[大村益次郎])。

 

因みにタイトルの「花神」ですが、「花咲か爺さん」という意味だそうです。幕末という短くも激動の時代に命を燃やして一花咲かせた人々を描いた本作に相応しいタイトルだと思います♪

 

 

長州の村医者出身の村田蔵六が蘭学修行の為、大阪にある緒方洪庵の「適塾」(同窓には福沢諭吉・橋本左内などがいる)の門を叩くところから本作は始まります。

 

好学家で優秀だった蔵六ですが、特段野心があるというわけではなかったので、平穏な時代であれば故郷の町医者として一生を終えていたはずでした。しかし時代がそれを許しません。蔵六は技術者、そして軍人として故郷長州の動乱に巻き込まれていきます。

 

 

あと開明的で合理的な学者肌の印象が強い蔵六ですが、本作では少し違う一面を垣間見ることが出来るシーンもあります。

 

恩師・緒方洪庵の弔問の席において、蔵六は福沢諭吉に「なんで(蘭学を学んだあんたが、無謀な攘夷を主導している)長州なんかにいるんだ?」と問われす。

それに対して蔵六は憤然として答えます。

 

「攘夷の何が悪い!福沢のように物分かりのいい奴ばかりでは日本は滅びる。確かに俺たちは蘭学を学んだがそれがどうした。小さい国の癖に横柄な面をしている奴を討ち払うのは当たり前だ!(要約)」

 

ただの冷静な合理主義者ではない村田蔵六の熱い内面がほとばしる名シーンだと思います。(実際に『福翁列伝』に似たようなエピソードがあるとか)

 

 

他にも魅力的な人物はたくさん登場しますが、個人的なお気に入りはやっぱり「高杉晋作」ですね。

 

どこまでが史実なのかは存じ上げませんが、本作では高杉の破天荒エピソードがこれでもかというくらい採用されています。

 

例えば…

・将軍の行列にやじを飛ばす。

・突然出家する。

・講和会議の席で古事記を暗唱して相手の要求を有耶無耶にする。

などなど(これでもごく一部です)

 

しかし、「強質清識凡倫に卓越す(吉田松陰)」「動けば雷電の如く発すれば風雨の如し(伊藤博文)」と称された高杉晋作。

 

勿論ただの問題児というわけではなく、「維新回天の原動力」として要所要所で大活躍していきます!

 

個人的に一番好きなエピソードでは「功山寺挙兵」ですね。

 

京都での戦い(禁門の変)に敗れたうえに、列強の連合艦隊にも完膚なきまでに叩きのめされ、窮地に立たされた長州藩。藩の上層部は幕府への恭順を決定、隊の存続を優先する奇兵隊の同志たちもその方針に理解を示そうとします

 

しかし、晋作はそんな弱腰な同士たちに一喝。

「俺は一人でも萩に行き、死を以て殿を御諫めする。今は安座している時ではない。一里行けば一里の忠、二里行けば二里の義とは思わんのか!(要約)」

 

とはいえ情勢は圧倒的に不利(当時の藩政を牛耳っていた恭順派は数千の兵を擁していましたし、長州藩は15万ともいわれる幕府の征長軍に囲まれていた)。

 

伊藤俊輔(博文)佐世八十郎(前原一誠)など一部の同志しか高杉の考えには同調しませんでした。

 

しかし高杉は怯みません。

 

現在の山口県下関市にある「功山寺」に匿っていた攘夷派の公卿たちに出陣の挨拶をすると、集まった数十名のわずかな同志たちと共に出陣します。

 

「これより長州男児の肝っ玉をお見せいたします!」

 

無謀だったはずの高杉の挙兵でしたが、長州の人々の幅広い支持を得たことでクーデターを成功させます。長州は再び倒幕に舵を切り、その後維新を成し遂げることになりました。(最もその前に高杉本人は亡くなってしまうのが時代の激動さを感じてしまいますね…)

 

その他にも、魅力的な登場人物やエピソードが多数登場する本作ですが、相当な長文になりましたので、今回はここで筆を置かせて頂きます。

 

残りは是非御自身の眼でお確かめください!

今後も機会があったら好きな大河ドラマを紹介していきます。

 

それでは失礼致します!

〇(><)

いのっち

By いのっち

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