9月3日に投稿されたシャイローの戦い解説動画、現在YouTubeでは前後編で500再生、ニコニコではおかげさまで1000再生を頂いています。 この動画は前後編で分けて制作したのですが、実は後編の途中から制作の方法を変えております…… 「何が変わったのか?」ですか……? 動画の進捗が遅すぎたので台本を作ってみたと言えば伝わるでしょうか。 これまで台本を書かない一発書きで動画を制作していたのですが、今回は中々動画制作が進みません。実際、台詞を考えながら適宜に複数の資料を並行して参照する、これがめちゃくちゃ時間がかかる作業なのでした。一旦整理できた流れを動画にするには一発書きが都合良かったのですが、結局は複数の資料から来る情報を整理する為に台本を使おうとは投稿1週間前まで思い至りませんでした。 そして教科書のまとめノートを作る様に書いたメモを元に台本と動画の流れを作る、こんな政策方針の転換を経て動画は投稿2日前にようやく完成したのでした……
Month: September 2022
それでもケインズは死んでいる。
いいかげんケインズ経済学をやめよう 今回のブログは、どちらかというと私の思想(?)的な部分が結構出ております。ただ、これはどちらかといえば経済学の世界では主流の考え方ですので、そんなに偏った思想にはなっていないはずです。というかむしろ現実世界が偏りすぎ(は?)。 まぁ前置きはこの辺にしまして。タイトルの通り、「ケインズはもう卒業してくれ」という話です。 ただ、それだけでなく、「なぜケインズが過度に持て囃されるのか?」ということにも触れてゆきます。その辺で少しばかり経済政策史に触れますから、「歴史」の一部ということでお許しくだせえ。 ケインズの理論は、「ケインズ革命」以来かなり長いこと力を持っていました。もしみなさんが経済を学んでいる学生さんなら、学部1年生で習う「IS-LMモデル」などが有名なケインズ的なモデルです。 そのようなモデルも、もちろん、ごくごく初歩的なインプリケーションについて、平易に説明するという意味においては使用することもあります(実際、私も「日銀の金融政策」の動画の補足解説ではIS-LMモデルの解説を行いました)。 ただし、経済学の世界においては、現在IS-LMをはじめとした旧来型のケインズ的モデルが用いられることはありません。 これはもうほとんど断言してしまってよいことだと思います。いわゆる「ルーカス批判」を経て、今は「ミクロ的基礎付け」に基づくマクロ経済学モデルが主流となっているのです。 もっとも、名前の上では「ニューケインジアン」という立場があり、現在もかなりの影響力を持っている学派(有名なDSGEモデルはニューケインジアン的なモデルです)ではあるのですが、彼らもまたミクロ的基礎付けの上に立っています。決して、彼らがIS-LMモデルを採用して議論を行っているわけではないのです。 (なお、この記事で「ケインズ」とか「ケインジアン」というときは、原則として旧来型のケインズ的な立場を指すこととします) そのような意味において、間違いなくケインズは死にました。 ところが、驚くべきことに、経済学から一歩外に出ると、いまだにケインズが大股で闊歩しています。 それも、ケインズの限界を知った上で、妥当な範囲の含意を得るために使われているのならばよいのですけれど、残念ながら、いまだにまるで万能薬かのように使われていることが多いのです。 といって、私も彼らをあれこれと非難しようというわけではありません。そこには興味深い(イギリス風味)構造的な問題が存在するのです。それは後に触れましょう。 ケインズ、そもそも生きていたのか? ここで、改めてケインズの死亡確認を行っておきましょう。 ケインズ理論が(短期的に)財政支出や減税を正当化する根幹は、「乗数」にあります。 財政支出と減税では若干の違いがありますが、結局のところは「100万円支出したら、100万円より大きな経済効果があるんだ!」ということを、ケインズ(およびその後継者たち)は主張しました。 もしそれが本当なら、たしかに魅力的な提案です。 が、多くの実証研究が示すのは、その乗数は「1」未満であるということです。 ケインズを信じる人々には残酷な話ですが、「100万円支出しても、100万円より小さな経済効果しかない」というのが、事実なのです。 たとえば、コロナ禍における例の10万円の給付金は、3.5兆円の経済効果があったと言われます。 しかし、給付金は1.2億×10万円ですから、支出は12兆円。つまり、乗数は「0.3」程度です。 さらに悪いことに、この給付金はインフラなどへの投資と異なり、公共財の供給という観点からは正当化できず、一方で所得減税のように労働のインセンティブの観点からも正当化できません。 平たく言ってしまえば、これは失敗でした。 他の例、たとえば戦間期の諸国でもまた、ケインズは生きていなかったようです。 「ニューディール」の効果は、最近になって見直しが進み、想定されていたよりもずっと小さなものだったと判明しています。 ドイツの経済が復活したのはケインズ政策ではなく、通貨の安定が最も重要であった可能性が高いと見られています。 そして日本も、「高橋財政」成功の要因は通貨レートの(疑似的な)切り下げが功を奏したのだという意見が出てきています。 (申し訳程度の歴史要素。でもこの辺の研究はすごく活発で面白いので、よければぜひ) もはや、現在においてケインズが死んでいることだけでなく、「そもそもケインズは生きていたのか?」(有効であったことはあったのか?)という話にまで発展してしまうのかもしれません。 「大きな政府」というケインズ主義、「小さな政府」というケインズ主義 皆さんは「大きな政府」と「小さな政府」という言葉をご存じでしょうか。 政治学の方に怒られるのを承知でざっくりと言うと、文字通り大きな政府は色々なことを政府がやって、小さな政府は色々なことを民間に任せるスタイルです。 誤解して欲しくないのですが、これはどちらが良いとか、どちらが正しいとかいうものではなく、単なる政治的な態度の区別です。最もわかりやすいのがアメリカで(毎回アメリカの話してる気がするな?)、民主党は「大きな政府」、共和党は「小さな政府」をそれぞれ志向する立場に立っていると言われています。 ここで皆さんに質問です。民主党と共和党、つまりは「大きな政府」と「小さな政府」、ケインズと親和性が高いのはどちらだと思いますか? たぶん、多くの人は民主党の「大きな政府」だと答えると思うのです。ニューディールなんかも民主党でしたからね。たしかに、民主党はケインズ的政策を重視し、行ってきました。 ところが、実際の所、共和党もまた(場合によっては、意図せざる形で)ケインズ政策を繰り返してきたのです。 これは、共和党が「小さな政府」を放棄して、「大きな政府」を志向したということではありません。 むしろ、「小さな政府」のための政策――減税――こそが、本質的な小さな政府主義者にはおそらく不本意な形で、ケインズ政策として機能してきたのです。 … Continue reading それでもケインズは死んでいる。
スティーヴさんが好きな漫画について語るだけ③「キングダム編」
どうも皆様おはようございます。世界史べーた(仮)様の作曲家、スティーヴです。今回でこのシリーズもなんと3回目となります!!嬉しいですね!!ですが3回目にして早くもネタ切れの未来が見えてきました……笑 まあそんな前置きは置いといて、今回は少し有名な漫画をご紹介しようと思います。 集英社、原泰久様著の、「キングダム」です!! 実写映画も大ヒット上映中の、言わずと知れた古代中国春秋戦国時代をテーマにした漫画です。秦の始皇帝でお馴染みの「嬴政」、そして秦の将軍として後に名を馳せる「李信」を主人公としたバトル漫画で、他にも歴史マニアなら知っているであろう趙の大将軍「李牧」「廉頗」、戦国四君として有名な「春申君」、そして秦の大将軍として有名な「王翦」「白起」が登場するなど、歴史マニア、特に中華歴史マニアにはたまらないであろう内容となっております。 私もこの漫画に出会わなければあまり中国史には興味を示さなかったと思います。 現在はアニメ化もされ、第四期まで放送されています!!単行本は現在60巻以上も発刊され、個人的に私は今有名なワンピースや名探偵コナンが完結したら、そのポジションにこの漫画が入ってくるのではないかと思っています笑 オリジナルシーンやオリジナルキャラがかなり多いので、最初は「ほんとに面白いのかなぁ」と思って手を出せずにいたのですが、実際に読んでみてから後悔しました。なぜこんな面白い漫画をずっと食わず嫌いしていたのかと。 最初は友人からの勧めでアニメから入ったのですが、最後の方まで見たところで次のシーズンを待ちきれなくなり、とうとう漫画を買ってしまいました。そして現在はもう次の巻が待ちきれないと思ってしまうほどどハマりしてしまっております笑 他にもこちらの作品はアニメ、漫画だけではなく実写映画も大成功してることで有名ですね。私には今年でもう80歳くらいになるおばあちゃん友人がいるのですが、試しにそのおばあちゃん友人にこちらのキングダムの実写映画を見させてみたらなんとびっくり、どハマりしてしまいました笑。今では「これの続きって見れないの?」と言われるほどです笑。 内容も非常にわかりやすいものとなっているので、子供から大人、そしてご年配の方でも楽しめるような作品になっていますね。 と、今回も語らせて頂いたのですが、いかがだったでしょうか?もしも気になる方がいらっしゃいましたら是非チェックしてみてください!!アニメから入るもよし、最初っから漫画で入るもよし、実写映画から入るのもよしです!! では、また次回のブログでお会いしましょう!! お相手は作曲家スティーヴでしたッ!! さようなら〜 |彡サッ!