シェイクスピア史劇を軸にした、わかりやすく本格的な初の通史! 英国初の内戦(1455-1485/87)であり、シェイクスピア史劇(『リチャード二世』『ヘンリー四世』(第1 ~ 2 部)『ヘンリー五世』『ヘンリー六世』(第1 ~ 3 部)『リチャード三世』)の題材としても知られる薔薇戦争を、史劇を足掛かりに、ワット・タイラーの乱、百年戦争、ジャンヌ・ダルクなど戦争期間以外の背景も丁寧にたどり、新説を取り入れながら詳細に記述した英国・欧州中世史・軍事史研究の基本図書。 【アマゾン書籍情報から引用】 おすすめ本です たぶんこれが一番詳しいと思います(日本語では)。 といって私は全部読んだわけではありませんが。やはり歴史をとことん調べるときには一次史料などにあたるのですが、何の事前知識もなく入るのは非常に大変です。読書はステップを踏んで進むものだと思っています。この本は2ステップぐらい踏んだ人が読むことをお勧めします。 本は薔薇戦争の始まる50年以上前までさかのぼって経緯を説明しています。そこまでさかのぼる必要があるほど薔薇戦争は経緯が複雑なものだからです。そもそもランカスター家はなぜ生まれたのか、そしてそこにはどんな問題があったのかを意識すると薔薇戦争は分かりやすくなるでしょう。 ところでプランタジネット朝以降のイングランド史は王に対して次々と有力者たちが行動をエスカレートさせた様子とそれに対し折り合いをつける様子を見ることができます。ヘンリー2世とリチャード1世の時代は王家で争いが起こり、ジョン王の時代には反乱者がマグナカルタを突き付け、ヘンリー3世の時代には反乱者が議会の元を生み出しました。エドワード1世は議会と協力し中世の名君となりましたが、エドワード2世は廃位されて息子が王位につきました。この時イングランドで初めて王が貴族に殺されるのですが、王朝の交代は起こりませんでした。そこから飛んでリチャード2世は子を持たず王朝交代が起こったのですが、このことが50年もたって百年戦争敗戦による諍いが起きたときに利用されたのです。 さて、薔薇戦争は結果として国王の廃位が30年で4回も起こる混乱を引き起こしました。この混乱後はテューダー朝の体制が出来上がるのですが、それも宗教問題で混乱が起こり、引き継がれたステュアート朝では財政問題と合わさって、ついに国王不在の政治体制が出現しました。 イングランドの長い歴史の中で薔薇戦争はどんな意味を持ったのか、そこも考えてみるのも面白いと思います。浅学の身の私ではまだまだ難しいことですが。 書籍情報 著者:トレヴァー・ロイル 翻訳者:陶山 昇平 編集者:– その他:– 出版社:彩流社 出版年:2014/7/24 ISBN-10:4779120322 ISBN-13:978-4779120329
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ホッブズ編集後記
哲学系の動画はほとんど上げてきたことはなかったのですが「少しは勉強した方がいいだろう」と言うことで挑んでみました。もともと哲学に興味があったわけではないのですが、知識人と言われているような人はよく哲学用語などを使いますので、私もカッコつけたいという不純な動機で哲学をかじるようになった次第です。 さて、ホッブズ以前の時代と言うのはキリスト教が科学であり法律であり、教育でした。何か物事を考えるうえでは何かしら神にさかのぼることが当然のことだったわけです。なぜ王が国を支配できるのか、それは神に選ばれた存在だからです。そうした思想を背景に儀式などが進められているのは聖書に倣って即位時に油を塗られることなどからもわかるでしょう。しかし、宗教改革でキリスト教が分裂すると宗教と言うものが相対化されます、本来宗教は一つの正しいものがあってそれ以外はこの世界の説明に適さないものでした。宗教改革では様々な説明が生まれました。この世界に人が死後天国に行くにはどうすればいいのか、善行を積めばいいのか、神様があらかじめ決めているからどうしようもないのか。どれか一つが正しい説明であるならば、そして神が存在するならば、誤った方が消えてもよいと思うのですが、そうはならず、様々な見解が長年にわたって共存することになりました。私は浅学の身なのでこの辺りに限らず思想史についてはまだまだ読書不足ですが、このカオスの中で神を抜きにして世界の説明を試みる人が現れても不思議ではなかったのでしょう。ホッブズは王が国を支配する理屈において、神を抜きに語りました。ホッブズ自身は無神論者だとは言っていませんが、他人からは無神論者だといわれる程度には神と言うものを重視しする説明はしていなかったようです。 神を手放してしまったことについて、私はそこまで理性的な人間ではないので、実にもったいないことをしたなと思います。特に小学生の頃でしたが、自分は死んだらどうなるんだろうかと言うことを考えて恐怖を覚えたものです。脳機能が停止して夢すらも見ることが無くなった「私」はどこに行くのか、外部からの刺激が一切ない真っ暗闇の中永遠の時を過ごすのか、そもそも永遠の時を認識する「私」はいなくなっているのだろうか、でもいまキーボードをたたく「私」が途切れたとしてその先に何があるのか。死んだ人の体験談が聞きたいのですが、死んだのなら聞けるはずもなく、死ぬ時まで持っていく疑問なのだろうと思います。死んだら煉獄に行くやら、もう一度生まれ変わるやら、単純にそう信じて、信じ込んでおきたかったなと思う次第です。
よく使う素材について
メスキィタがよく使う素材サイトです。動画を作りたいという方がいらっしゃったら、参考になさってください。 音源 クラシック音楽へのおさそい~Blue Sky Label~ http://www.yung.jp/index.php 効果音ラボ https://soundeffect-lab.info/ wikimedia https://commons.wikimedia.org/wiki/Main_Page DOVA-SYNDROME https://dova-s.jp/ 画像 いらすとや https://www.irasutoya.com/ wikimedia https://commons.wikimedia.org/wiki/Main_Page 画像の切り抜きにはGIMP 2.10.6を使用していますが、PSDファイルの加工にはFireAlpaca64を使用しているため、今後変わる可能性はあります。 動画編集ソフトはAVIUTLで、音声合成ソフトはVOICELOIDのキャラクターを使用しています。AVIUTLには各種プラグインやスクリプトを導入しています。
メスキィタの生態
世界史の動画をたくさん作りたいと思っていましたが、イングランド史ばかり作って世界史をだいぶ忘れてしまった者です。特に興味があるのが名誉革命から南海泡沫事件までの間、このころの社会について勉強したいと思っています。が、横道それてばかりで薔薇戦争で泥沼にはまってしまいました。 今後はアイルランド史やスペイン史、アラブ史など手を広げていきたいのですが、いつになることやらわかりません。 ひとまず、イングランド史の動画に精進いたしますので、皆様、変わらぬご愛顧のほどどうぞよろしくお願いします。 ブログでは読んだ本、動画の素材、について語ろうと考えています。時間がありましたら、イングランド史の記事も執筆したいと思います。