紫電改part1 参考資料兼一部詳しく海鳥

紫電改part1参考資料兼一部詳しく

今回は紫電改解説動画part1の参考資料や動画ではマニアックすぎた内容の一部をご紹介します。

参考資料

・碇義朗「最後の戦闘機 紫電改 起死回生に賭けた男たちの戦い」光人社 

・野原茂「海軍局地戦闘機」潮書房光人新社

・海鳥の今までの取材内容一部

非公開の内容

紫電改の改造前機「紫電」では元になった十五試水戦(強風)から多くの変更点がありました。こちらは動画でご紹介しました、発動機、カウリング形状、側面形、垂直尾翼周辺など多くの変更点がありましたが動画で紹介していないものでは、「水銀式センサー自動空戦フラップ」、「操舵比変更装置」はさらに改良を重ねたものを搭載していました。

水銀式センサー自動空戦フラップ

水銀式センサー自動空戦フラップとは、フラップを空戦時に下ろし揚力を高め、旋回半径を小さくする、すなわち運動性能を向上させる空戦機動を”自動的に”最適の舵角をとれるようにしたものです。

作動のメカニズムは、発信機と称した、センサーの下部にある水銀槽の中の水銀が、ピトー管から入る静圧、動圧、および、旋回時の機体にかかる重力によって、上方に伸びる硝子筒の中を上下動します。

この上下動により硝子筒内の二つの電極に水銀が触れると電流が流れ、フラップが作動するメカニズムになっていました。

ちなみに、フラップの最大下げ角は30度となっており、零戦の60度に比べると半分ほどしかありません。

この自動空戦フラップに加え、川西技術陣が、操縦系統に採り入れたメカニズムがもう一つの技術「操舵比変更装置」です。

操舵比変更装置

通常、航空機は高速になるにつれ、各動翼の受ける風圧も強くなり、操作が重く、強い力が必要となります。速度が上がれば舵の動きが少しでもよく効くようになります。

逆に低速飛行時は、舵の受ける風圧が弱いと、操作が軽く、強い力を必要としなくなります。しかし、舵を大きく動かさなければ舵は効きません。

零戦の場合、各操縦索を通常よりあえて細めにし、剛性を低下、つまり伸びやすくし、一定の操縦感覚にしていました。

これを零戦より1tも重い紫電、紫電改で採用するのは不遇であったので、川西航空機は「操舵比変更装置」を作りました。

これは、操縦桿、および方向舵踏棒と昇降舵、方向舵操作索の間に、油圧で連動桿の固定位置を移動できる操舵比変更部を組み込み、フラップの動きに連動し、離着陸時(低速)、飛行時(高速)の二段階に切り替わるようにしたメカニズムです。

これにより、低速飛行時は操縦桿。方向舵踏棒を少し動かすだけで大きな舵角がとれ、高速飛行時はその逆になる、まさにパイロットにとって理想的な操舵感覚が得られました。

実はこれらの「自動空戦フラップ」、「操舵比変更装置」は当時の欧米各国に例がなく日本航空技術として十分誇れるものでした。すごいね

武装

強風

7.7mm機銃二梃

20mm機銃二梃

紫電、紫電改

20mm機銃四艇

上記のように20mm機銃四艇に武装が強化されていました。

まとめ

紫電改part2は紫電→紫電改まで行ければいいなって思ってます。頑張ります。

今週土曜日は神戸に撮影に出かけ「神戸戦跡巡り動画」を作ります。こちらはリアル映像なので私のチャンネル「海鳥のカフエラテ(カフェラテ)」で投稿します。こちらのチャンネルでは毎週土曜日21時から競馬予想配信してるので是非~

紫電改part1もぜひご覧ください!

 

海鳥

By 海鳥

コメント

新しいコメント

あなたのメールアドレスは公開されません。
*印の欄は必ず記入してください。日本語のない文章はスパム防止のために弾かれます。


内容に問題がなければ、ニックネームとメールアドレスを入力して
下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。